ソウル、2017年5月12日
アジア・太平洋音楽創作者連盟1(APMA)は、音楽創作者をソウルに結集させ、音楽の創作に対する敬意、並びに、われわれの文化と価値を維持するための保護の強化を訴えた。
多くの革新的なプラットフォームを通じて音楽を楽しむには最高の時代を迎えている一方で、音楽創作の持続可能性を保証するためには、われわれはいくつかの重要な課題に取り組む必要がある。
1.デジタル時代に音楽への需要がますます高まっているのは喜ばしいことだが、創作者は公正な収入を得られておらず、彼らの努力はしかるべく認知されていない。技術は日進月歩で発達している。音楽の消費形態は劇的な変化を遂げてきている。しかしながら、創作者のための著作権保護の枠組みは、こうした変化に追いついていない。
2.アジア・太平洋地域では著作権の「バイアウト」がとくに深刻な問題となっている。多くの創作者は、自身の創作物に関し、不本意ながら、一括払いと引き換えに著作権の譲渡契約にサインしている。こうした不公正な状況は改められねばならない。音楽創作者が理不尽に利用されるのを阻止しよう!創作者の努力は公正に報われるべきである。
3.アジア・太平洋の国々の多くは、依然として著作権の保護期間が著作者の死後50年のままである。保護期間は国際標準に合わせて少なくとも死後70年まで延長すべきである。
われわれは、政府、政策立案者、議員に対し、著作権のバイアウト問題の解決、保護期間の少なくとも死後70年への延長、セーフ・ハーバー法制濫用の防止等、現状の著作権保護法制の仕組みを改善することを訴える。
*アジア太平洋音楽創作者連盟には15の国と地域:オーストラリア、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マカオ、マレーシア、モンゴル、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムの団体及び個人が参加している。