それに先立ち、5月16日午前中、APMA都倉俊一会長とCIAMのロレンツォ・フェレーロ名誉会長がシンガポール法務省と国立芸術評議会の職員と面談、音楽創作者が抱える問題に対するシンガポール政府の支援と今後の協力について話し合った。
この後、シンガポールの著作権管理団体COMPASS理事会室にて、今年最初のAPMA執行委員会が開催された。都倉APMA会長がAPMAの活動を振り返ると共に、各執行委員にそれぞれの国の問題に関する報告を求めた。また、執行委員会の組織や将来の活動にかかる財政面についても議論した。
委員会では、アジア・太平洋地域における「バイアウト」問題を、最重要課題として調査・研究することについて合意した。チェルンピパト委員からの報告によると、タイでは創作者がレコードレーベルに楽曲を売り渡してしまうと、自分自身がその作品を演奏するとき、レーベルに対して演奏使用料を支払わなければならなかったり、演奏することが許されなかったりすることがある。こうしたタイにおいて、タイの著作権管理団体MCTが行う「創作者に権利を取り戻せ」キャンペーンを支援することについても合意された。
また、ユン委員(韓国)からの申出を受け、委員会メンバーで”Fair Music Korea”をサポートするショート・ビデオを収録した。韓国政府の使用料認可制度では、商業用レコードの公衆演奏に対して不当に低い料率しか認めてない。韓国の著作権管理団体KOMCAは、音楽創作者の意思による権利の行使を禁止している現在の立法制度を改正するためのキャンペーンを起こした。
次回第4回APMA執行委員会と第2回総会は2018年11月にジャカルタで開催することを決めた。
執行委員会終了後にはCOMPASS会長や作家理事と音楽創作者の利益に関する問題に対する意見を交換する機会を得た。