2019年5月29日、東京にて第5回APMA執行委員会が開催された。ネパール著作権管理団体MRCSNの会長で作曲家のM.カドカ氏、CIAM(国際音楽創作者評議会)執行委員数名がオブザーバーとして出席した。
APMA重点課題のひとつ著作権バイアウト問題に関し、香港大学のA.リー教授による調査結果の概要を共有した。リー教授は次回11月執行委員会・総会の場で調査結果のプレゼンテーションを行う予定である。
ゲストとして作曲家で、シドニー工科大学教授のF.ウィルコックス氏が音楽業界における男女平等の問題について報告と提言を行った。ウィルコックス氏は、音楽産業に占める女性の割合、団体における女性理事の割合はともに低く、多様性を確保しより豊かな文化を育むためには、女性の声が平等に反映されることが重要であり、実態調査を提言した。
続いて、各執行委員が各国の創作者の権利をめぐる動向について報告した。ネパールのM.カドカ氏は、ネパールの著作権団体の現状と課題について報告した。
継続議題としてAPMAの運営費負担についても討議を行った。次回執行委員会は2019年11月マカオで開催される。
また、同日午後にはCIAM執行委員、CISAC法律担当者を講師とするワークショップが開かれた。日本の創作者約70名が聴衆として参加し、和田薫氏が日本の創作者がおかれている状況について報告した。出席者たちはワークショップを通してデジタル単一市場におけるEU新指令、アメリカでのMMAの発効およびMLCの設立等、著作権をめぐる最新の国際情勢について学び、知識と経験を共有した。
左から順に:
- FILSCAP(フィリピン) 理事長 Mr. Rico Rene Blanco
- WAMI(インドネシア) 理事 Mr. Irfan Aulisa
- CISAC アジア太平洋委員会委員長 Mr. Satoshi Watanabe
- CISAC アジア太平洋地域代表 Mr. Benjamin Ng
- MCSC(中国) 理事 Mr. Weiya Hao
- AGSC(オーストラリア) 男女平等委員会議長 Dr./Ms. Felicity Wilcox
- APRA AMCOS(オーストラリア) 理事, APMA副会長 Mr. Brendan Gallagher
- APMA会長 Mr. Shunichi Tokura
- CIAM / SIAE(イタリア) 名誉会長 Mr. Lorenzo Ferrero
- GEMA(ドイツ) 理事 Mr. Jörg Evers
- SOCAN(カナダ) 前理事長 Mr. Stan Meissner
- BUMA-STEMRA(オランダ)監査委員会 副議長 Mr. Arriën Molema
- KOMCA(韓国) 前会長, APMA副会長 Mr. Myung Sun Yoon
手前:
- MRSCN(ネパール) 会長 Mr. Mahesh Khadka